皆さんこんにちは、くらくらです。
今回は私が今も実践中の緊張対策と、緊張の原因について書いていきます。
クラリネットのサイトですが、この記事に関しては緊張する人ならば読んで損はないと思います!
今回は特に身体的な解決方法をまとめています。また別記事で、心理的な解決方法をまとめる予定です!
ひとりひとり緊張の原因が違うため、私に効果があったものがすべての人に必ず効くかは断言できません。
ですが、私も緊張に関してはかなり悩んできました。昔は緊張のせいで声も発せなくなるぐらいの困りようだったのです。
そんな私に効果があった方法なので、少しは緊張で苦しんでいる人の助けになるかなと思います。
効果がなかった対策
世の中、あまり効果がないようなものも緊張対策で出回っていますよね。
気の持ちようや、あまり科学的でない方法。説明不足のものなど。
そういうことをやればやるほど、なにをやってもこの緊張感から抜け出せないのかとどんどん嫌な気持ちになってきます。
効果のないことはやらないほうが自分のためです。
きちんとその効果や、どの原因に効くのかを考えて自分にあった緊張対策を選びましょう。
少しだけですが、あまり効果がないかなと思うものを書いていきます。
お客さんをじゃがいもだと思えばいい
そんなこと考える余裕ないですよね。
それに演奏家であれば、やはりじゃがいもにではなく、人間に対して演奏するべきです。
会場やお客さんの雰囲気を取り込んで、その場だけの本番の演奏が出来上がります。
この対策は緊張に対しても、演奏に対してもあまり良くないですね。
自分はできると思いこむ
これは一見良さそうな気もしますが、無理に作った自信はかえって緊張を生み出します。
自分の出来ることも出来ないことも、どちらも理解してから望むほうが良いです。
根拠のない自信はいつか突然崩れます。
効果のない対策に惑わされないために
上記のまやかしや誤魔化しのような方法は、私はあまりおすすめしません。
あまり科学的ではないので、効果が出ない人が多いと思います。
私は、緊張対策として身体的な面からと精神的な面、科学的に2つの方向性から解決策を練ることが良いと思っています。
その対策を行うために、まずは緊張の原因を知ることから始めましょう。
そもそもなぜ緊張するのか
なぜ緊張するのか考えたことがありますか? 考えたことがない人は、考えてみましょう。
たとえば、
・見ているお客さんが怖い
・変な演奏してるんじゃないか ・失敗したらどうしよう ・こんな演奏じゃダメだ・・・ ・緊張していつもどおり吹けないかも |
などなど、基本的に多くの人は不安や恐怖の感情から緊張状態になります。
ここでひとつ、人間には交感神経と副交感神経というものがあります。
交感神経は興奮や日中の活動の時に、活発になる神経。血圧を上昇させたり、血液の流れを上げ心拍数を上げたりして、活発な行動を出来るように促す神経です。
副交感神経は寝ているときやリラックスしている時に、活発になる神経です。心拍数を下げ、呼吸なども深くゆっくりにさせます。
不安や恐怖の感情はストレスです。人はストレスを感じると、交感神経を働かせアドレナリンを分泌してストレスに対抗しようとします。
これらの働きによって、手に汗が出たり、体の一部が震えたり、力の加減がうまくできなくなったりして、上手く演奏できなくなります。
つまり、緊張の原因は交感神経の働きが過剰に行われて起きるということです。
では、交感神経を鎮めて副交感神経を働かせれば・・・どうなるかわかりますよね?
それでは、身体的な面からのアプローチ、副交感神経を働かせる方法を学びましょう!
身体的な面からの緊張対策 呼吸法
副交感神経を働かせるにはどうすればいいか。これはズバリ、呼吸です。
ただの呼吸ではありません、深く落ち着いた呼吸です。
先程、副交感神経は心拍数を下げ、呼吸を深くすると書きましたね。
これを逆に利用して、深呼吸によって副交感神経を働かせます。
呼吸による緊張対策は、著名なメンタルトレーナーやプロの演奏家などもよく言う方法です。
なぜ呼吸で緊張が落ち着くのか最初はわかりませんでしたが、自律神経の働きを調べ納得しました。科学的なアプローチです、信用できます。
私は、この呼吸の方法を2種類知っていますから、それぞれ書いていきます。
ロマン・ギュイオ氏に教えてもらった呼吸法
著名でとても優秀な先生であり演奏家のロマン・ギュイオ氏に教えてもらった方法です。
ロマン・ギュイオ氏もかつて緊張による手の汗に悩まされたことがあったそうです。その時に見つけた効果的な呼吸法を直接教えてもらいました。
1.限界まで吸う
2.10秒止める(この時身体をリラックスさせる) 3.限界まで吐く 4.10秒止める 以下繰り返し |
私は演奏前にはこの呼吸法を行います。後は、お風呂に入っている時や、寝る前に布団で寝転びながらもやっています。
リラックスした状態でやることが大切です。リラックスして、手を揺らしたり膝を曲げたりして無駄な力を抜きながら行います。
お風呂や布団で行うことにも意味があります!
この呼吸法をやる時はリラックスできると、脳に刷り込ませるためです。脳への条件付けです。
これを日々行うことで、この呼吸法をやるとリラックスする、と脳が思うようになります。
あとはこれを本番前にやることで、副交感神経が働いてリラックスして本番に臨めます。
本番前にこんなことしてられない!と思うかもしれませんが、十分時間はあるはずです。落ち着いて呼吸を整えてから本番に向かいましょう。
ナーディ・ソダン ヨガの呼吸法
この呼吸法も近年の科学的研究で効果が実証されており、信用できる方法です。
日々のストレスの軽減や、神経を整える効果があるので緊張しやすい人は習慣にすることをおすすめします。私も寝る前にやっています。
・右手の人差し指と中指を曲げる
・親指で右小鼻を、薬指と小指で左小鼻を押さえる ・親指を離し、右小鼻から5秒吸う ・親指を戻して、薬指小指を離し左小鼻で10秒吐く ・そのまま左小鼻から5秒吸い、同じ要領で右小鼻から10秒吐く 以下繰り返し |
吸う時間と吐く時間の割合が1:2であれば秒数は何秒でもいいです。
3秒吸って6秒吐く、10秒吸って20秒吐く、自分に合わせて調節しましょう。
これは本番前ではなく、家で習慣的にやりましょう。
日頃から自立神経を整えておくことは、立派な緊張対策のひとつです。
私も日頃から神経を使いすぎる傾向があるので、リラックスするように心がけています。
そうしていると、緊張による身体の強張りやどうしようもない震えが、かなりマシになってきます。
身体的な面からの緊張対策 ストレッチ
ストレッチもかなりおすすめです!
身体に力が入ってしまうのは、筋肉が足りない分を補うためだったり、関節に力が入っていることで他の部位にも連動して力が入っていたりするためです。
ストレッチ方法は、私は専門家ではないので本を買うことをおすすめします。
もしくは、ネットでも効果的なストレッチなどを配信している人もいるので探してみてください。
個人的にはヨガ、とてもおすすめです!
身体の関節の力み
関節に力が入っていると、指や足に余計な力が入ってしまいます。この力みを取ることは演奏をする上で非常に重要です。
特に喉と首の力みは音色や音の響きにかなり影響します。(特に高音)
この脱力に関しては歌を習うのが1番良いです。声の響かせ方と楽器の響かせ方の身体の使い方は同じです。
手首、肘、肩、腰、膝、足首、そして首。ここらへんの関節の力みを取るととっても楽になります。
私は先程の呼吸法と同時に、この部位に力が入っていないかどうかを確認します。
日頃気にしていると、段々と余計な力を入れていることに気がついてくるはずです。
今この記事を読んでる時に、首に力入ってませんか?首を回してストレッチしましょう。
こういう風に日頃から気にしてストレッチをしていくと必ず演奏の役に立ちますよ。
外国人の方に多いですが、ひざを使って吹く方っていますよね。
あれは、ひざの力を抜くという点でとてもいいと思います。本番で取り入れるといいですよ。
脱力するための方法
脱力する良い方法があります。立って行います、試しにやってみてください!
まず身体に力をいれて緊張させていきます。
頭、顔、口、舌、首・・・肩、二の腕、肘、こぶし、指・・・腹筋、腰、ふともも、ひざ、すね、足
上から下へとすべての部位を力ませてください。
身体がプルプルと震えるぐらい力を入れてくださいね。
10秒ほどフルで力ませたら、一気に脱力させます。
頭の重さに首が耐えられなくなったようにダラ~ンと下げます。
続いて、肩と腕も頭と一緒にダラ~ンと、下半身を支えにブラブラさせます。
そして股関節の力も抜けてきて、今度はひざまで力が抜けていきます。
ひざをすこし曲げ、全体重が足にあつまっているような状態になります。
自分の体の体重を重力に任せ、ブラブラと身体を揺らします。
上から下へ、関節をフリーにしていく方法です
この方法を行ってから楽器を吹いてみてください。
普段力を入れがちな人は、自分が力をいていることに気づくことが大事です。
私がそうだったのでよくわかります。
まとめ
今回は身体的な面からの緊張対策をまとめました。こういったことを教えてくれる先生は少ないです。わからないことがあれば、お問い合わせからお気軽に質問してください!
超緊張体質の私が実践し、効果があったものだけを紹介しています。お役に立てれば幸いです。
・緊張の原因は自律神経
・副交感神経を働かせる呼吸法2つ
・手首、肘、肩、腰、膝、足首、首などの関節の力みを日頃から意識する
・力みを取るためのストレッチを日々行う
こうしてまとめると、本番前にだけやるというものではありませんね。体質改善に近いです。
逆に言えば私には、本番前にだけやる方法は全く効果がありませんでした。
日頃のストレス管理や身体のストレッチ、呼吸法によって私は本番で力を発揮できるようになりました。大変かもしれませんが、楽しく本番を吹けるように日々頑張っていきましょう!
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