オーケストラのクラリネットパート、クラリネットのソロの曲を吹いてみたい。
でも、そんなにたくさん楽譜を買うお金もない・・・。
そんな人におすすめしたいのが今回の方法です。もちろん合法です!
違法な楽譜の配布は音楽業界を衰退させるのでやめましょう。
まずは、その方法の前に著作権について少し理解しましょう。
作品の著作権の期限とは
2018年までは、著作権者の死後50年までを保護期間としていました。
つまり、死後50年たった作曲者の曲は、パブリックドメインとなり自由に使える公共物になるということです。
しかし、2018年に著作権法が改正され死後70年に延長されました。
2018年までにすでに切れた著作権については、そのまま切れたままになっています。
(つまり、1968年以前に死亡した作者の作品はパブリックドメイン)
1968年に死亡した作者の場合は改正された著作権法が適用されるので、70年後の2038年まで切れないということです。
著作権の消滅した作品は、これから紹介するサイトで合法的に入手することが出来ます。
1968年以前だけでも、かなりの作曲者の名曲を無料で楽しむことが出来ます。
※特定の作品は戦時加算と呼ばれる著作権保護期間の延長がなされていることがあります。1900年以降の作品をダウンロードする時は一応詳しく、パブリックドメインになっているかを確認すると安心です。
国際楽譜ライブラリープロジェクト(IMSLP)
「International Music Score Library Projct」
略して「IMSLP」、またはペトルッチ楽譜ライブラリーとも呼ばれています。
2020年現在、50万以上もの楽譜が無料でダウンロードできるとても素晴らしいサイトです。
作品によっては、作曲者自身の手書きの楽譜や様々な出版社のものがあり、比較研究にも利用できます。
最初は使い方がわからないかもしれませんが、説明をみていくつかダウンロードすればすぐ慣れますよ!
IMSLPの使い方 曲の検索
https://imslp.org/wiki/Main_Page こちらがIMSLPのトップページです。
まずは、右上に検索したい曲の情報をいれましょう。
曲名、もしくは「2 clarinet」などの編成、作曲者+楽器名で検索できます。
日本語で検索できます。上手く出来ない場合は英語で検索すれば確実です。
今回は「モーツァルト クラリネット」と入れてみました。
有名な2曲が上に出ていますね。下の2曲も楽しくていい曲ですよ。
今回はクラリネット協奏曲の楽譜をダウンロードしてみます。
目的の楽譜を探す
さっきの検索に出ていた、モーツァルトの協奏曲のページです。
ページの上の方は録音ファイルで、ページ下の方が楽譜ファイルです。
赤の横線の区切りは出版社の違いです。
左上のタブは3つ。「Scores」、「Parts」、「Arrangements and Transcriptions」
全パートのスコア、パート譜、編曲譜とそのパート譜。
オーケストラの動きも見ながら吹きたいならScores、クラリネットだけでいいならPart。
クラリネットとオーケストラ以外の編成を探していたら、Arrangementsのところを探しましょう。
クラリネット以外にもオーボエやヴィオラ用の楽譜があったりします。
ピアノの作品のページにクラリネットアンサンブルの編曲があることもあります。
クラリネットの曲じゃないけど吹いてみたいなと思う曲があれば検索してみると良いですよ。
楽譜をダウンロードする
今回は一番上の楽譜をダウンロードしてみます。赤丸の部分をクリックしてください。
これは「各国の著作権法は違うので自分の国の著作権法を確認してダウンロードしてください。」
ということです。日本の著作権に関しては先ほど確認しましたね。
確認したら、オレンジ線の部分をクリックしてください。
さっきのページの英語版です。
また、オレンジ線の部分をクリックするとこれでダウンロード完了です。
楽譜をダウンロードするときに、この画面が出てくることもあります。
「よかったらIMSLPを支援してください」という広告です。15秒待てばダウンロードできます。
IMSLPは無料で楽譜を公開しているため、このようにして運営費を集めています。
まとめ
IMSLPは私もよく利用しています。
スマホでそのまま見てもいいですし、PCにダウンロードしてプリンターで印刷したり、スマホにダウンロードしてコンビニで印刷したり、色々と出来ます。
エチュードなどもありますし、クラリネットの名曲もたくさんあります。
ぜひ上手に活用して音楽を楽しみましょう!
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